学校だより

設立までの記録

設立準備、近況報告。


代表理事の中川綾です。
去る8月4日に、2回目の「夏のがっこう」を開催したのですが、
「季節のがっこう」という体験プログラムを始めて、
あっという間に1年が経ったのだなぁ、としみじみと思っていました。

四季をひとめぐりすると、段々こちらも様子が分かってきて、
佐久穂町ではどんなことが楽しめるのか、学ぶことができるのか、
色々とアイデアも生まれやすくなった気がします。

「ちいさな説明会」や「ちいさな見学会」を始めてからも、
すでに8ヶ月が経とうとしています。
多くの保護者の方々やお子様にお会いすることで、
どんなことを期待してくださっているのか、
そして、どんな不安があるのか、など具体的に見えてきたことも多くあります。
と同時に、個別にお話しさせていただけるよう少人数での開催を続けておりますので、
100組のご家族に100通りの要望や不安がある、ということも実感しています。

佐久穂町、大日向の方々との関わりも、少しずつ増えてきているのを感じます。
車ですれ違えば挨拶を返してもらい、
おうちまで伺わせていただけば野菜を分けてもらい、
たまに畑仕事を手伝わせてもらうこともでき、
ちょっと無理なお願いにも笑顔で応えてくださり、
空き家を紹介していただいたり、
「いつでも遊びにきてね」と言ってもらえることに涙が出そうになり、
そんな日々を積み重ねています。



先日は、大日向3区の盆踊りにも参加させていただきました。
「19時頃から始まるからおいでね」と区長さんにも声をかけていただき、
一緒に過ごせることがただただ嬉しく、いそいそと参加しました。

学校周りの草刈りについてご助言いただくようなこともありました。
私たちが気がついていないことも多く、率直に言ってくださることが、
どれだけありがたいことかと、メンバーでじっくりと話しました。



個人的な話で恐縮ではありますが、
私は、東京生まれ東京育ちでして、地元の地域は大好きなのですが、
隣に住んでいる人の名前が分からないような生活をしています。

「顔と名前が一致する田舎には、特有の面倒くささがあるのよ」
と言う方もいらっしゃいますが、
それでもなお、私は、近所を歩いていると顔見知りに出会えて、
家に上がっていけと声をかけてもらい、野菜も分けてくれる。
そんな関係が身近にあることを「豊か」だと感じます。

もちろん、顔見知りばかりだと面倒なことがあることも想像ができます。笑
しかし、それでもやっぱり、
『人は自立し、誰かと共に生きていくのだ』と思えば、
そういう営みが、佐久穂町には既にあって、
それらを守りながら自分の生活を構築していくことができる場所だ。と感じますし、
それこそが、「豊かで幸せな」暮らしに繋がると実感しています。

佐久穂町や大日向に住む方々がこれを読んで、
「なーに言ってんだ、まだ1年ちょっとだろ」
と、くしゃっと笑いながら言いそうなことも想像できますが、笑
それもまた、今の私には嬉しいことなのです。

学校設立の認可が下りるまでは、少なくてもあと4ヶ月はかかります。
とにかく、多くの方々の笑顔が見られるよう、
引き続き頑張っていきたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。